
ヘアセットをしていたり、くしで髪をとかす時などに、髪の毛にフケがついていることはありませんか?
フケが出ると不潔というイメージですが、では、どうしてフケが出るのでしょうか?
また、フケは薄毛の前兆でしょうか?
実は、フケの管理は薄毛の予防にもつながる重要な要素となります。
今回は、フケの主な原因とそれが薄毛に及ぼす影響について詳しく解説します。
フケとは?

フケとは、頭皮の角質細胞が剥がれ落ちたものです。
皮膚は一定のサイクルで新しく生まれ変わる(ターンオーバー)ため、古い角質が自然に剥がれ落ちるのは正常なことですが、何らかの原因でこのターンオーバーが乱れると、大量のフケが発生することがあります。
フケの種類
フケには主に以下の2種類があります。
- 乾性フケ(白くてパラパラしたフケ)
- 頭皮が乾燥しているときに発生する
- かゆみを伴うことがある
- 冬や乾燥した環境で多く見られる
- 脂性フケ(黄色っぽくてベタつくフケ)
- 皮脂の分泌が多くなることで発生する
- べたつきがあり、頭皮に張り付くこともある
- 脂漏性皮膚炎の原因になることがある
フケの原因は?
フケの主な原因には以下のようなものが挙げられます。
- 頭皮の乾燥: 頭皮が乾燥すると、皮脂が過剰に分泌されたり、皮脂の分泌が減少してフケが発生しやすくなります。
- 皮膚の炎症: 脂漏性皮膚炎や湿疹などの皮膚の炎症があると、フケが生じることがあります。
- マラセチア菌の増殖: 頭皮に存在する常在菌の一種であるマラセチア菌が増殖することで、フケが引き起こされることがあります。
- ストレス: ストレスがフケを悪化させる要因になることもあります。
これらの要因が複合的に関わってフケが発生することが多いです。
特に乾燥した季節や過度の洗髪、適切でないシャンプーの使用なども影響します。
フケが薄毛に及ぼす影響

フケが薄毛に及ぼす影響は、間接的ではありますが無視できません。
フケ自体が直接髪の毛を抜けさせるわけではありませんが、フケが多い状態が続くと、頭皮の環境が悪化し、結果的に薄毛の原因になることがあります。
フケが薄毛を引き起こす主なメカニズム
- 毛穴の詰まり
- フケが大量に発生すると、毛穴に詰まりやすくなります。
- 毛穴が詰まると、毛根に十分な栄養が届かず、髪が細くなったり、抜け毛が増える原因になります。
- 頭皮の炎症(脂漏性皮膚炎など)
- 脂性フケの場合、皮脂の過剰分泌とともに炎症を引き起こすことがあります。
- 炎症が続くと、健康な髪が育ちにくくなり、脱毛のリスクが高まります。
- かゆみによる頭皮のダメージ
- フケによるかゆみで頭を頻繁にかくと、頭皮が傷ついて炎症を起こします。
- 傷ついた頭皮では健康な髪が育ちにくくなり、結果的に薄毛につながることがあります。
- 血行不良による発毛の妨げ
- 頭皮にフケが多い状態が続くと、炎症や毛穴詰まりが原因で血流が悪化することがあります。
- 毛根に栄養が届きにくくなり、髪の成長が妨げられることがあります。
フケをそのまま放置するとどうなる?
フケをそのまま放置すると、頭皮環境がどんどん悪化し、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。主な影響は以下のとおりです。
1. 頭皮のかゆみが悪化する
フケが増えると、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌が進み、かゆみが強くなります。かゆみがひどくなると無意識に頭をかきむしり、頭皮を傷つけてしまうことも。
2. 炎症や脂漏性皮膚炎を引き起こす
フケが長期間放置されると、毛穴の詰まりや細菌の増殖が進み、脂漏性皮膚炎などの炎症性の皮膚トラブルにつながることがあります。
症状が悪化すると赤みや強いかゆみ、湿疹が発生することも。
3. 頭皮の臭いの原因になる
特に脂性フケが多い場合、皮脂が酸化したり、雑菌が繁殖したりすることで頭皮の臭いが強くなることがあります。清潔にしていないと、周囲にも気づかれるレベルになることもあります。
4. 抜け毛・薄毛のリスクが高まる
フケを放置すると、毛穴が詰まりやすくなり、髪の成長を妨げます。また、炎症が続くと毛根が弱り、抜け毛が増えて薄毛につながることもあります。
5. 見た目の印象が悪くなる
フケが肩や服に落ちると、周囲から不潔な印象を持たれることも。特に黒い服を着ているとフケが目立ちやすく、清潔感を損なう原因になります。
フケを管理して薄毛予防をしよう

フケがあるからといってすぐに薄毛になるわけではありませんが、長期間放置すると髪の成長に悪影響を与える可能性があるため、早めのケアが重要です。
以下の対策方法を参考に、フケ対策を行いましょう。
- 適切なシャンプーを使用する(フケの種類に合ったシャンプーを選ぶ)
- 洗髪の頻度を適切にする(洗いすぎ・洗わなさすぎに注意)
- ストレスを減らす(ストレスはホルモンバランスを崩し、頭皮環境を悪化させる)
- 食生活を改善する(ビタミンB群や亜鉛を含む食品を摂ると頭皮環境が整いやすい)
- 必要に応じて皮膚科を受診する(フケが改善しない場合は専門医の診察を受ける)
まとめ
今回は、フケの主な原因と薄毛に及ぼす影響について解説しました。
フケは頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌、マラセチア菌の増殖などが原因で発生し、放置すると炎症や毛穴詰まりを引き起こし、薄毛のリスクを高めます。
フケを防ぐには、自分に合ったシャンプーを使い、適切な洗髪を心がけることが大切です。
また、ストレス管理や栄養バランスの取れた食事も重要なポイントです。
フケが改善しない場合は、皮膚科で適切な治療を受けることをおすすめします。
健やかな頭皮環境を保ち、健康な髪を育てましょう。