「ヘアカラーをすると髪が傷んで薄毛になるのでは？」と不安に思う人は多いでしょう。
実際、カラーリング後に髪のパサつきや抜け毛が増えたと感じることもあります。
しかし、本当にヘアカラーが薄毛の原因なのでしょうか？
それとも、別の要因が関係しているのでしょうか？
本記事では、ヘアカラーが髪や頭皮に与える影響、ダメージを最小限に抑える方法、そして薄毛との関係について詳しく解説します。
正しい知識を身につけ、美しい髪を守りましょう。
ヘアカラーの種類にはどんなものがある？
ヘアカラーの施術方法にはいくつかの種類があり、それぞれ仕上がりや持続期間、髪へのダメージが異なります。以下が主な種類です。
1. 永久染毛（ヘアダイ / アルカリカラー）
特徴:
- 髪の内部まで染料を浸透させる
- 色持ちが長く、しっかり発色
- 根元の伸びた部分（プリン状態）が目立つため、定期的なリタッチが必要
主な施術タイプ:
- ワンカラー（全体染め）: 髪全体を均一に染める
- リタッチカラー: 伸びた根元部分だけを染める
- 白髪染め: 白髪をしっかりカバーするための染料を使用
2. 半永久染毛（ヘアマニキュア / カラートリートメント）
特徴:
- 髪の表面に色をコーティングするため、ダメージが少ない
- 色落ちが早く、シャンプーのたびに徐々に落ちる（約2〜4週間）
- ブリーチなしでは発色しにくい
主な施術タイプ:
- ヘアマニキュア: 髪表面に色を乗せるタイプ。ツヤが出やすい
- カラートリートメント: 髪をケアしながら色を入れる
3. 一時染毛（カラースプレー / カラーワックス / カラーシャンプー）
特徴:
- 1日〜数日だけ楽しめる、洗えば落ちるカラー
- 髪へのダメージがほぼない
- 鮮やかな色でも手軽に試せる
主な施術タイプ:
- カラースプレー: 髪全体や部分的にスプレーで色をつける
- カラーワックス: スタイリングしながら色をつけるワックス
- カラーシャンプー: 使うたびに徐々に色が入る、または色持ちを延ばすためのシャンプー
4. ブリーチ（脱色）
特徴:
- 髪の色素を抜くことで、明るいカラーを入れやすくする
- ダメージが大きいので、ケアが重要
- ブリーチ回数によって、発色の仕方が変わる（1回: オレンジ系、2回: イエロー系、3回以上: ホワイト系）
主な施術タイプ:
- 全頭ブリーチ: 髪全体を明るくする
- リタッチブリーチ: 伸びた部分だけブリーチ
- ハイライト / バレイヤージュ: 部分的にブリーチして立体感を出す
5. 特殊カラー（デザインカラー）
特徴:
- 複数の技法を組み合わせて、デザイン性の高いカラーに仕上げる
- 個性的なカラーやグラデーションを作れる
主な施術タイプ:
- グラデーションカラー: 根元から毛先にかけて徐々に色が変わる
- インナーカラー: 髪の内側だけ染める
- ハイライト / ローライト: 髪全体に明るい筋や暗い筋を入れる
- バレイヤージュ: ナチュラルな陰影をつける技法
6. ダブルカラー / トリプルカラー
特徴:
- ブリーチとカラーを組み合わせることで、鮮やかな発色を実現
- 高発色のアッシュ系、パステルカラー、ビビッドカラー向き
- ダメージが大きいため、ヘアケアが必須
主な施術タイプ:
- ダブルカラー: 1回ブリーチ＋カラー
- トリプルカラー: 2回以上のブリーチ＋カラー
7. オーガニックカラー / ノンジアミンカラー
特徴:
- 敏感肌向けで、頭皮への刺激が少ない
- 発色はやや弱めだが、自然な仕上がり
主な施術タイプ:
- オーガニックカラー: 植物由来成分を含む低刺激カラー
- ノンジアミンカラー: ジアミンアレルギーの人向けのカラー
ヘアカラーが髪や頭皮に与える影響
ヘアカラーは髪や頭皮にさまざまな影響を与えます。
カラーの種類や施術方法によって異なりますが、一般的な影響を以下にまとめました。
1. 髪への影響
① 髪のダメージ
- アルカリカラー（永久染毛）やブリーチは、髪のキューティクルを開いて色を浸透させるため、 髪の内部のタンパク質や水分が流出し、乾燥やパサつきの原因 になる。
- 繰り返しカラーをすると、髪が切れやすくなり、枝毛・切れ毛が増える。
- ブリーチの回数が増えるほど、髪がもろくなり、チリチリとした「ビビり毛」になる可能性がある。
② 色落ちと褪色
- シャンプーのたびに徐々に色落ちするため、カラー後のケアが重要。
- 紫外線や熱によっても色落ちが早まる。特にアッシュ系やピンク系のカラーは色持ちが短い。
- カラーシャンプーやトリートメントを使うことで色持ちを改善できる。
③ ヘアカラーによる髪質の変化
- 繰り返し染めることで髪が硬くなる（特に黒髪→明るめカラーの場合）。
- 逆に、ブリーチを重ねると髪がゴムのように伸びる「オーバープロセス」状態になることも。
2. 頭皮への影響
① 頭皮の乾燥やかゆみ
- ヘアカラー剤に含まれるアルカリ成分や過酸化水素が頭皮の水分を奪い、乾燥やかゆみの原因に。
- カラー後の頭皮は敏感な状態なので、保湿ケア（頭皮用トリートメントなど）が大切。
② 頭皮トラブル（炎症・湿疹）
- ジアミン系染料（特に黒やダーク系のカラーに多い）が、アレルギー反応を引き起こすことがある。
- 軽度の症状 → 頭皮の赤み・ヒリヒリ感・フケの増加
- 重度の症状 → かぶれ・腫れ・水ぶくれ（アレルギー性接触皮膚炎）
- 一度ジアミンアレルギーを発症すると、次回以降のカラー施術が難しくなるため、注意が必要。
③ 頭皮への刺激と血行不良
- アルカリカラーは頭皮に負担をかけるため、頻繁に染めると血行が悪くなり、薄毛や抜け毛の原因になることも。
- 敏感肌や頭皮が弱い人は、「ノンジアミンカラー」や「ヘアマニキュア」など低刺激のものを選ぶと良い。
ヘアカラーをした後のダメージを最小限に抑える方法
① 施術前のケア
- オイルトリートメントやヘアマスクで髪を保湿しておくと、ダメージを軽減できる。
- 頭皮が敏感な場合は、ワセリンを頭皮に薄く塗ると刺激を和らげる。
② 施術後のケア
- カラー専用シャンプー（アミノ酸系・低刺激のもの）を使用し、色持ちと髪の保護を意識。
- トリートメントやヘアオイルを使い、髪の水分保持をサポート。
- 紫外線対策（帽子やUVスプレー）をして、カラーの褪色を防ぐ。
③ カラーの頻度を調整
- 3〜4週間に1回のリタッチが理想（髪の健康を考えると、全体カラーは2〜3ヶ月に1回がベスト）。
- ブリーチは必要最小限にし、髪のダメージを抑える。
やってはいけないNG習慣
❌ 強く髪をこする・摩擦を与える
- タオルドライの際、ゴシゴシ拭くとキューティクルが剥がれる。
- 優しく押さえるように水分を取るのが正解。
❌ 熱湯でシャンプー
- 熱すぎるお湯（40℃以上）は、髪の色落ちを早める。
- ぬるま湯（38℃程度）で洗うのがベスト。
❌ 市販の安いシャンプーを使う
- 硫酸系（ラウレス硫酸Naなど）のシャンプーは、洗浄力が強すぎて色落ちが早まる。
❌ ヘアオイルやトリートメントを使わない
- 髪が乾燥すると、カラーの定着が悪くなる＆パサつきが目立つ。
- カラー後は、特に保湿ケアを徹底することが重要。
まとめ
今回は、ヘアカラーが髪や頭皮に与える影響、ダメージを最小限に抑える方法、そして薄毛との関係について解説しました。
ヘアカラーはおしゃれを楽しむために欠かせませんが、髪や頭皮への負担も考慮することが大切です。
適切なケアを行うことで、ダメージを最小限に抑え、美しい髪を保つことができます。
また、頻繁なカラーや強い薬剤の使用は、頭皮環境を悪化させ、薄毛のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。
カラー後は保湿ケアを徹底し、低刺激のシャンプーやトリートメントを活用しましょう。
健康な髪を維持しながら、おしゃれを楽しんでください。
