【管理栄養士監修】薄毛対策に期待!システインの働きとは?

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前回、別の記事で必須アミノ酸であるリジンと薄毛の効果について触れましたが、実はもう一つ皆さんにお伝えしたい栄養素があります。

それは、「システイン」です!

今回ご紹介する「システイン」も、薄毛に悩む方にぜひ知っていただきたい栄養素の一つです。

システインは、髪の健康を保つために欠かせないアミノ酸の一つです。

必須アミノ酸であるメチオニンから体内で合成されるため、準必須アミノ酸と呼ばれています。

システインは、髪の主要成分であるケラチンの生成を助け、強くしなやかな髪を維持するのに役立ちます。

また、抗酸化作用もあり、頭皮の健康を守る役割も果たします。

この記事では、システインの働きと薄毛対策について詳しく解説します。

システインとは?

「システイン」とは、先にも述べましたが、体内で「メチオニン」という硫黄を含む必須アミノ酸から合成されます。

メチオニン →(体内)→ S-アデノシルメチオニン(SAM)→ S-アデノシルホモシステイン(SAH)→ ホモシステイン シスタチオニン → システイン

ホモシステインは、ビタミンB6やB12、葉酸の助けを借りてシステインに変換されます。

システインを合成するには、メチオニンビタミンB群(B6、B12、葉酸)の摂取が必要なんだね。

システインには「L型(L-システイン)」と「D型(D-システイン)」の2種類がありますが、自然界に多く存在するのは、L型(L-システイン)の方です。

そのため、システインという言葉を単独で使う場合、一般的にはL型(L-システイン)だと思って間違いないでしょう。

L-システインは、体内でタンパク質を構成します。

システインは、主に以下の4つの役割があります↓

  • タンパク質の元になる

システインは、ケラチンやコラーゲンといったタンパク質の一部を構成し、髪や皮膚、爪の健康を保ちます。

  • 抗酸化作用

グルタチオン(体内で発生する活性酸素を中和し、細胞を守る働きを持つ抗酸化物質)の生成に関与します。

  • 解毒作用

肝臓にて、体内の有害物質や毒素を無害化したり、体外に排出するために貢献しています。

  • 免疫機能

免疫系をサポートする役割もあり、感染症などの病気から体を守ります。

メチオニンはどんな食べ物に多く含まれている?

  • 肉類(牛肉、豚肉、鶏肉、ラム肉など、特に赤身の肉に含まれる)
  • 魚介類(鮭、マグロ、カニ、エビなど)
  • 卵(特に卵白に多い)
  • 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品)
  • ナッツ類(ゴマにも多く含まれる)
  • 豆類(大豆、インゲン豆、レンズ豆など)
  • 全粒穀物(オーツ麦、玄米、全粒粉など)

システインとシスチンはどう違う?

システインとシスチンは、どちらもアミノ酸関連の物質ですが、化学構造や役割が異なります。

システイン:単一のアミノ酸であり、分子中に硫黄原子(–SH基・チオール基)を含む。抗酸化作用を持ち、グルタチオン(強力抗酸化物質)を生成したり、髪、皮膚、爪の成分であるケラチンの合成に関与する。

シスチン:2つのシステイン分子が共有結合(–S–S–・ジスルフィド結合)して形成されたもの。タンパク質構造の安定性を高める。

システインとシスチンは体内で相互に変換され、必要に応じて臨機応変に使い分けられるよ。

システインとケラチンの関係:髪の強さを保つメカニズム

ケラチンは髪の主成分で、ケラチンタンパク質が密集した繊維状の構造のことをいいます。

このケラチンタンパク質が、髪の強さ、弾力性、耐久性を支える土台となっています。

ケラチンタンパク質は、システインがジスルフィド結合により形成されたもので、これは多数のシスチンの集合体ともいえます。

この結合が多ければ多いほど、髪の弾力性や耐久性(髪が引っ張られたり、曲げられたりした際の抵抗力)が増すといわれています。

システインを効率よく摂取する方法とは?

システインを効率よく摂取するためには、システインを多く含む食品や、システインの前駆体であるメチオニンを摂取することが効果的です。

システインは体内で合成されるアミノ酸ですが、食品からの摂取も大切です。

もし食事から十分なシステインを摂取するのが難しい場合、N-アセチルシステイン(NAC)というサプリメントも選択肢の一つです。

N-アセチルシステイン(NAC)は体内でシステインに変換され、抗酸化作用やケラチンの生成を助ける役割を果たします。

リジンとシステインの相乗効果:薄毛対策の新常識

薄毛対策において、リジンとシステインの相乗効果について知っておくこともポイントです。

リジンは、システインの前駆体であるメチオニンと同じ必須アミノ酸で、体内でコラーゲンの生成を助ける働きがあります。

システインは、髪の主要な構成要素であるケラチンを形成するのに必要なアミノ酸です。

これらのアミノ酸が相互に作用することで、以下のように髪の健康をサポートする効果が高まります。

  • コラーゲンとケラチンの生成

リジンはコラーゲン、システインはケラチンの合成を助けるため、両者が協力すれば髪の構造を強化することにつながります。

  • 抗酸化作用

抗酸化物質であるシステインは、酸化ストレスによる髪へのダメージを減少させ、リジンによるコラーゲン生成は、ダメージを受けた髪の修復や強化に関与します。

そのため、リジンとシステインの組み合わせは、酸化ストレスから髪の毛を保護する助けになります。

  • 血行促進

リジンがコラーゲン生成を促進し、血管の健康をサポートする一方で、システインが抗酸化作用で血管を保護し、硫黄化合物によって血管を拡張する可能性があります。

これにより、血流が全体的に改善され、髪の毛の毛根に必要な栄養素がより効率的に届くようになります。

リジンについての記事はこちらからどうぞ↓

【管理栄養士監修】薄毛対策にリジンが効果的?その理由と取り入れ方を徹底解説! – My Company (cookingdelights.jp)

システイン不足がもたらす影響とその対策

システインが不足すると、ケラチンもつくられなくなるため、髪が弱くなり、抜け毛や薄毛が進行しやすくなります。

また、免疫機能が低下するため、感染症や病気に対する抵抗力が減少するといわれています。

肝機能も低下し、エネルギー不足に陥るため、疲れやすさを感じることもあるでしょう。

システイン不足にならないためには、まずはバランスのとれた食生活が重要です。

そして、ストレスケア、十分な睡眠、定期的な運動を行うことは体全体の健康を維持してくれます。

体が健康になると髪も元気になりますよ。

まずは日ごろの食生活を見直してみましょう!

まとめ

今回は、システインの働きや分子構造について解説し、その役割が髪の健康や薄毛対策にどのように関連するかを探りました。

システインはケラチンの生成や抗酸化作用を通じて髪を守る重要なアミノ酸です。

また、リジンとの相乗効果による血行促進も、髪の健康に関与する可能性があります。

システイン不足がもたらす影響や対策についても触れ、バランスの取れた食事やサプリメントの利用が有効であることをお伝えしました。

当ブログでは、薄毛対策に有効なサプリメントもご紹介しておりますので、よかったら以下のページも参考にしてみてくださいね。

このサプリがすごい!メチオニンとシスチンを同時に含む美髪サプリメント↓

おぐしサプリメントは妊娠中でもOK?気になる成分について解説! – My Company (cookingdelights.jp)

薄毛に悩んでいる人に朗報!おぐしサプリメントの口コミを暴露! – My Company (cookingdelights.jp)

サイト運営者:小森 蘭子
大学在学時、管理栄養学を専攻。現役で管理栄養士国家試験に合格し、管理栄養士の資格を取得。その他に栄養士、栄養教諭免許を保持。 フードコーディネーター、パンシェルジュ検定2級取得など、食のプロフェッショナルとして幅広い知識を得ている。 栄養職員として小学校で2年間勤務した後、特定保健指導の仕事に管理栄養士として3年間従事していた経験がある。 現在はパン屋さんとWEBライターを掛け持ちしながら、家事や子育てにも邁進中。 自分のレシピ本を出版するのが夢。 世界中の人と料理の素晴らしさを共有し、かけ橋になれるような管理栄養士・料理家を目指している。 夢に向かって、ライターの経験を積みながら、フード撮影やレシピ開発等も勉強中。
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